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急に、本当に急に 主人が引越しの準備を始めた。
何やら3年越しでビルオーナーに口説かれ
そのビルを1棟まるまるオペレーションすると言うのだ。
今までさんざん
店舗や事務所
そしてここ数十年は
アパートメントやマンションを
創ってきた吾輩の主人
そして、その作品たちを
一度も自分がオペレーションすることはなく、コンサルだけをやってきたのに
今回は叔母の相続で入った小銭まで導入して
ビル一棟の事業再生リノベーションをするという。
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その上、よせば良いのに
悠々と66㎡の庭付きの部屋を捨てて
その3分の2くらいしか無いスペースの上
エレベーターの無い四階に吾輩と2人で住むというのだ。
おいおい
さんざんねこの試験を受けた時に
ねこは環境の変化を一番嫌うと学んだことを忘れたのか?
振り返ること
吾輩が熱海の保護ねこ団体『くすのき』さんに居て
そこに主人がふらっと現れたときには
相当変わった人間に見えたものだ。
![](https://nyan-class.jp/wp-content/uploads/2022/09/IMG-3794-300x207.jpg)
そして、吾輩も変わり者なので
なんかウマが合いそうな気がして主人の膝に座ってやった。
主人はすぐさま
「この子にします」
といって僕の鼻に右手の人差し指を近づけて鼻を撫でるのだった。
びっくりした目をした保護猫カフェの店長が
「他にもまだねこちゃんはいっぱいいますよ。
ここの他にシェルターがまだ3つあります。
そんなにすぐ決めなくても…」
![](https://nyan-class.jp/wp-content/uploads/2022/09/IMG-3795-300x204.jpg)
あとから、主人はに聞いたのだが
逢ったその瞬間から吾輩にソウル電波を感じたようだった。
「このこで良いです」
といったのだが、店長は
「ちょっと言いにくいのですが
この子は片目なんです。
それに猫エイズです。
本当にそれでもいいのですか?」
![](https://nyan-class.jp/wp-content/uploads/2022/09/IMG-3791-300x196.png)
主人は
「片目なんですね、猫エイズのことをちょっと教えてもらえますか?」
といって話を聞き、ハンデを持っていても元気に生きる
吾輩を気に入り、そして最初に感じたソウル電波を大事にしたようだ。
それが吾輩『プラトン師匠』と主人の最初の出逢いだ。
やはり、人間味はあるが変人際なりない男であることは間違いない。
YO-SORO
この話の続きはねこビルの4階で
仕事終わりにBeerを呑んで書くことにしよう。
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